お気楽トレカなミソスケ

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【ハースストーン】妖の森ウィッチウッド バランス調整

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©2018 Blizzard Entertainment, Inc.

こんにちは、ミソスケです。

先日アジア太平洋プレイオフが開催されましたね。数多くの日本人選手が活躍してくれましたので、皆様も画面の前に張り付いて観戦を楽しんだのではないかと思います。お手本のようなプレイングが見られたので、刺激を受けた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、ドローに恵まれなかった選手が優れたプレイングを披露し勝利を収める試合も何戦かありましたね。観てるこちらも手に汗握る勝負でした!

そうした大きな大会の後にやってくるのが、毎度おなじみナーフ(弱体化)ですね。「偶数パラディン「コントロール(キューブ)ウォーロック「性悪ドルイドなどのデッキは数々の国内外のトーナメントで結果を残し、他デッキとの実力の差が無視できないほど広がっていることが結果として現れました。

より多くのヒーローとカードに可能性を与えるためにも、ナーフは必要です。それではどのようなナーフが行われるのか、見ていきましょう!

 

リザードのナーフについての考え

※ナーフカードの情報だけを見たい方は、目次から「6枚のナーフカードたち」へ進んでください。

ナーフカードの発表が行われる1週間前に、ハースストーンゲームデザイナーのDean Ayala氏Redditにてやり取りを行う中で「ナーフ候補」のカードたちについて言及しました。Redditとはアメリカ最大級の掲示板のことです。「5ちゃんねる」を想像してもらえれば分かりやすいと思います。

そこでは(侃々諤々な議論を含めながらも)リザードのチーム5が強力なカードについてどう考えているか、どういったカードが大きく逸脱した強さを持っていると考えているかが明かされました。

それらのカードは

<動員>

<太陽の番人タリム>

<地底の大洞窟>

コボルトの司書>

<ドゥームガード>

<取り憑かれた従者>

<暗黒の契約>

<屍山血河のグルダン>

<性悪な召喚師>

<月を食らうものバク>

の10枚でした。

つまり「偶数・奇数パラディン「クエストローグ」「コントロール(キューブ)ウォーロック「性悪ドルイドプリースト」が問題視されたということになります。

環境で活躍しきれていないデッキやプレイヤーへのストレスとなっている原因が、先の10枚に大きく関わっていると判断された結果ですね。

6枚のナーフカードたち

実際にナーフを食らうのはこれらのカードです。当該環境(「妖の森ウィッチウッド」)収録のカードが1枚もないのは、なんだか変な感じですね。「スタン落ち」がいかに大きな影響を当たるかが実感できます。

<動員>

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もうこのカードはしょうがないですね。4コストの1枚のカードで、2コストミニオンが3体も展開できてしまう能力に多くのデッキは対応しきることはできませんでした。

大方の予想通り5コストに変更され、偶数デッキでの使用が不可能となりました。「奇数パラディンで使用しても取れ高が少ないため、今後は「マーロックパラディンでの採用が中心になりそうですね。

代用カードとしては<サロナイト鉱山の奴隷>が考えられているようです。インチキ度合いは減りましたが、まだまだ「偶数パラディンは戦っていけそうですね。もちろん数は減ると思いますが……

<地底の大洞窟>

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2度目のナーフとか信じられねぇよ。

今回はクエストの達成条件ではなく、報酬として手に入る<クリスタルコア>の効果が弱体化されました。これにより対ミッドレンジデッキにおいて巻き返せることが少し難しくなり、対コントロール戦においてはライフを削りきるのにかかる手順が増加するといったことが考えられます。

1枚1枚のカードの追加が悪かったとは思いません。しかし<グレイシャル・シャード><獰猛なスケイルハイド>といった守備的なミニオン<ゴルゴン・ゾーラ><ソニア・シャドウダンサー>といったカウントを強引に稼げるカードを相次いで実装してしまったことは不用心であったなと感じます。

リザード「クエストローグ」に対して「ファティーグまで想定しているレベルのコントロールデッキ(超低速デッキ)に対してのカウンターであるべき」という考えを持っています。しかし現状の「クエストローグ」はアグロ以外なら渡り合っていくことが十分に可能であり、本来の役割以上の活躍を環境で行ってしまっております。

この変更により「クエストローグ」が本来に役割に近づいたことは間違いないです。メイジであれば<フレイムストライク>での除去が可能になったりと、対応策が増えたことも事実です。……「コントロールメイジ」が対抗できていいのかな?

あとブリザード<クリスタルコア><時間歪曲(<ウェイゲートの開門>のクエスト報酬)>には「この対戦中、エモートができなくなる」と文言を入れた方がいいよ。

<取り憑かれた従者>

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これも妥当な修正ですね。このカードの「招集」が1ターン遅くなるのは、大きな影響をウォーロックに与えます。今後は1ターン多くかかることを考えながら、除去をきらなければなりません。ウォーロック使用者は減るだろうと考えています(願望も含め)。

<ドゥームガード>が弱体化候補だと聞いたときは耳を疑いましたが、「招集」元の弱体化に止まってくれて良かったです。<ドゥームガード>自体は別段問題のあるカードだとは思いません。疑うべきは「招集」というキーワード能力のデザインでしょう。

<暗黒の契約>

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こちらはコストではなく、回復量が変更されました。「アグロメイジ」「コントロールプリースト」に対してはより綿密なライフ管理が求められます。

<地底の大洞窟>の項でも似たようなことを書きましたが、「コントロール(キューブ)ウォーロックを構成するカードを単体で見ると、「ぶっ壊れ」だと感じるものはほとんどありません。問題は他のカードとの兼ね合いです。コボルトの司書>、お前は別だ。

リザード<肉食キューブ>を絡めたコンボを予想できなかった点は仕方ないと思います。多くのプレイヤーが「ハンターで使えば面白そう」程度にしか予想していませんでした(もちろん私も)。あのカードに活躍の場を与えたコンボの発見者を称えるべきです。

しかし<暗黒の契約><取り憑かれた従者><ヴォイドロード>のコンボは例外でしょう。明らかにセットで使うように意識された「デザイナーズシナジー」です。「デザイナーズシナジー」が猛威を振るうことほど、プレイヤーにとってストレスを与えることはありません。振るいまくってるカードゲームがこの日本にはあるよな。

8点回復しながらヘルス9の挑発を出し、その「断末魔」からヘルス3の挑発が3体召喚されさらにはデスナイトで復活……多くのプレイヤーが「沈黙」を入れざるを得ません。

とりあえずコボルトと秘宝の迷宮」ウォーロックのカードをデザインした方には反省していただきましょう。一体何枚のカードが採用レベルなんだという話です。あの拡張における「ウォーロック贔屓」は異常なレベルであったと結論付けざるを得ません。

<性悪な召喚師>

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こちらも1コスト上げられましたね。相手プレイヤーに1ターン猶予が与えられたとなっていますが……問題点は現状のコストなのでしょうか?

<ティランタスに出てこられて試合を壊されるのは、誰しもあまり良い気持ちはしませんよね。「次の拡張で弱い10コスト出すから、これでしばらく納得してくれ」と言われているようにも感じます。

※<ナーガの海の魔女>

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スタンダードには直接関係ないため省こうかなとも思ったのですが、一応載せておきます。コストが大幅に上げられ、巨人たちで暴れるターンを遅くしようとしていますね。

実はこのカード1度「仕様変更」がなされています。テキストはそのままに「自分のカードの現在のコストが5になる」から「自分のカードの元々のコストが5になる」へと変更されていました。

どうやらコストが変更される処理を「盤面→手札」の順で統一しようと試みたようです。これが行われたのが「凍てつく玉座の騎士団」のナーフが行われたパッチ9.1のタイミングでした。

これを受けて誰かが「巨人デッキの可能性」に気づいたのか。それともワイルドで<魔力の巨人>を採用した「秘策メイジ」で試合を行い<炎と大地のポータル>を使用した際、<ナーガの海の魔女>が召喚され手札の<魔力の巨人>のコストが大きく下がったことで、この仕様の悪用に気づいたプレイヤーがいたのか。

詳細は分かりませんが、ワイルドのマッチアップを考えるとこのナーフは当然だと感じられます。

ナーフされると思ったカード

さて、ここまではナーフが確定したカードを紹介しましたが、ここからは「ナーフされるだろうと思っていたカード」について少しだけ書かせていただきます。

コボルトの司書>

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「攻撃力が1になるだろう」と確信していました。この能力を持ちながら、ヘルス2のミニオンとトレードできてしまうことには少し納得がいきません。「<暗黒の契約>が弱体化されるのだから自傷カードはいいだろう」という考えなのだと思いますが……

個人的には、このカードとファイアフライは1コスミニオンの中でも強力過ぎると考えています。

<レべルアップ!>

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「妖の森ウィッチウッド」開始直後に「奇数・偶数パラディンが天下を争っていたときには、<動員>とこのカードが1コス上げられるに違いないと思っていました。

それ以降は「奇数パラディンの数が減ったため、この意識も薄まっていました。しかし<月を食らうものバク>がナーフ候補に出たとき、私はやはり<レベルアップ!>をナーフするべきだろうと考えていました。

<月を食らうものバク>のナーフを行ってしまうとジャスティサー・トゥルーハート>ワイルドカードなのにも関わらず、スタンダードの影響で変更されるという状況が発生してしまいます。この状況をブリザードが嫌うかどうかは分かりませんが、間違いなく「スタン落ちしたからジャスティサー・トゥルーハート>砕いちゃったよ!」という反発が多少は起こるでしょう。

こうしたことを回避しながら「奇数パラディンの実力を削ぐのには、バフカードの1枚である<レベルアップ!>をナーフするのが最も効果的だと考えていました。

今回のナーフ後に「奇数パラディン復権するのか、注目していきたいですね!

まとめ

今回のナーフは全体的にコンパクトにまとまっていて、環境を整えより多くのヒーローを活躍させようとする意志が表れていて良いものだと感じます。ただし、人によっては「控えめだ」と感じてしまうかもしれません。

新しい環境では「アグロメイジ」「コントロールプリースト」などのデッキが増えてくるのではないかと考えています。

この環境を乗り切る新しいエースデッキを探っていきたいですね!

それではまた、他の記事で!